横になると咳が出る人に適した寝方は?考えられる原因と対処方法
2025年03月24日

夜、布団に入って横になると、咳が止まらなくて眠れない…そんな経験はありませんか?寝ている間に咳が出るのは、とてもつらいものです。一体なぜ横になると咳が出てしまうのでしょうか?原因は様々ですが、適切な寝方や生活習慣を見直すことで、咳を和らげ眠れるようになるかもしれません。この記事では、横になると咳が出る原因と、咳を和らげるための寝方、そして寝室環境を整える方法など、具体的な対処法をご紹介します。
横になると咳が出やすくなる原因
夜、寝ようと横になると、なぜか咳が出てしまう。そんな経験はありませんか?実は、横になることで体内に様々な変化が起こり、それが原因となって咳が出やすくなることがあります。ここでは、横になると咳が出やすくなる主な原因について詳しく解説します。
気道の乾燥
乾燥した空気は、気道を刺激し、咳を引き起こすことがあります。特に冬場や暖房器具を使用している部屋では、空気が乾燥しやすく、咳が出やすくなる傾向にあります。
アレルゲン
アレルギー性鼻炎や気管支喘息などのアレルギー疾患を持っている人は、寝ている間にアレルギー物質を吸い込んでしまい、炎症の悪化や鼻水が喉の奥に流れてしまい咳を引き起こすことがあります。布団やシーツに付着したハウスダストや花粉などが、アレルギー反応を引き起こす原因となります。
副交感神経
夜になると、副交感神経が優位になります。副交感神経はリラックス状態をもたらす神経ですが、気道が狭くなる作用もあり、これが咳を引き起こすことがあります。
胃食道逆流症(逆流性食道炎)
胃酸などが食道に逆流し、気道を刺激することで咳が出る場合があります。特に横になると、胃酸などが食道に逆流しやすくなります。
咳を和らげるための寝方
横になると咳が出てしまう場合、寝方を変えることで症状を改善できることがあります。仰向けやうつ伏せの体勢は、気道を圧迫しやすく、咳が出やすくなるため避けましょう。ここでは、咳を和らげるための適切な寝方についてご紹介します。
横向きで寝る
横向きで寝ることで、気道が圧迫されにくくなり、呼吸が楽になります。また、胃酸が食道に逆流するのを防ぐ効果も期待できます(特に左を下にすると良いとされます)。
頭や上半身を高くする
枕の高さを調整し、頭や上半身を少し高くすることで、気道が確保しやすくなります。また、胃酸が食道に逆流するのを防ぐ効果も期待できます。
横になったときに咳が出ないようにするための対処法
寝るときに咳が出てしまうのは、とてもつらいものです。適切な寝方だけでなく、寝室環境を整えることも重要です。ここでは、寝室で横になったときに咳が出ないようにするための具体的な対処法をご紹介します。
温かい飲み物を飲む
寝る前に温かい飲み物を飲むことで、喉の粘膜が乾燥を防ぎ、咳を鎮める効果が期待できます。白湯やハーブティーなどがおすすめです。
加湿器を使う
40~60%が適切な湿度とされています。水やぬるま湯をこまめに飲み、加湿器などを使って喉が乾燥しないようにしましょう。加湿器がない場合は、タオルなどを濡らして室内に干しておくのも効果的です。ただし、60%以上になるとダニやカビが繁殖しやすくなりますので、加湿器の洗浄を含めて注意が必要です。
うがいをする
うがいを習慣付けることで、喉を洗浄し口の中や喉のウイルスやアレルゲンなどを取り除くのに効果的です。特に気管支喘息の方は、インフルエンザや(マイコプラズマや新型コロナウイルスを含む)肺炎などの感染症によって症状が悪化し咳が長引くこともありますので予防が大切です。
室内環境を整える
布団やシーツをこまめに洗濯し、ダニやホコリを減らすようにしましょう。また、室内の温度や湿度を一定に保ち、アレルギーの原因となる物質を減らすことも大切です。
まとめ
横になると咳が出てしまう原因は、乾燥した空気、アレルギー、副交感神経の働き、胃食道逆流症など、様々です。咳を和らげるためには、横向きで寝たり、頭や上半身を高くしたりするなど、適切な寝方をすることが大切です。また、温かい飲み物を飲んだり、加湿器を使用したり、寝室環境を整えたりすることも有効です。これらの対策を試しても症状が改善しない場合は、呼吸器内科などの医療機関を受診し医師に相談しましょう。
その咳、慢性咳嗽(まんせいがいそう)かもしれません
咳が8週間以上長引いている状態を「慢性咳嗽(まんせいがいそう)」と呼び、決して年単位で続いているものだけが「慢性」ではありません。その原因は個人によって異なり、原因が特定できれば治療・対処できるかもしれません。詳しくは、「慢性咳嗽(まんせいがいそう)とは?」をご覧いただき、咳で困っている場合は最寄りの病院やクリニックに相談ください。