ABOUT MANSEI GAISOU
慢性咳嗽による
困りごと
慢性咳嗽の患者さんは、さまざまな困りごとをかかえています。
代表的なものとして、仕事での生産性*の低下1)2)、せきによる肋骨骨折3)、せきをしたはずみで起こる尿もれ4)5)、睡眠障害1)4)、抑うつ/不安などの精神的ストレス1)6)、経済的な負担7) などが挙げられます。
日本におけるインターネット調査2)でも、「人前でせきをすることを恥ずかしく感じる」(49.0%)、「他人に迷惑をかける」(42.8%)、「会話が困難」(35.5%)といった声が上位にあがりました(図1)。
*:労働者1人あたり、あるいは労働1時間あたりでどれだけ成果を生み出したかを示すもの
図1 日常生活におけるせきによる困りごと
また、別の調査では女性の慢性咳嗽患者さんの63.3%がせきによる尿もれで悩んでおり(図2)5)、慢性咳嗽をかかえるビジネスパーソンでは、仕事のパフォーマンスの30.3%がせきによって低下していることがわかりました(図3)8)。
図2 女性の慢性咳嗽患者さんにおける尿もれの割合(海外データ)
Dicpinigaitis VP. ERJ Open Res. 2021; 7(1): 00012-2021. より作図【利益相反】本研究はMSD社の出資により実施された
図3 ビジネスパーソンの慢性咳嗽患者さんにおける仕事での生産性損失率(海外データ)
McGarvey LP, et al. Curr Med Res Opin. 2023; 39:
1717-28. より作図
【利益相反】本研究はMSD社の出資により実施され、著者のうち1名が同社の社員である
- 引用文献
- 1) Kubo T, et al. BMJ Open Respir Res. 2021; 8(1): e000764. 【利益相反】本研究はMSD株式会社の出資により実施され、著者のうち7名が同社の社員である
- 2) Fujimura M, et al. Allergol Int. 2012; 61(4): 573-81.
- 3) Hanak V, et al. Mayo Clin Proc. 2005; 80(7): 879-82.
- 4) Zeiger RS, et al. J Allergy Clin Immunol Pract. 2020; 8(5): 1645-57. 【利益相反】本研究はMSD社の出資により実施され、著者のうち2名が同社の社員である
- 5) Dicpinigaitis VP. ERJ Open Res. 2021; 7(1): 00012-2021. 【利益相反】本研究はMSD社の出資により実施された
- 6) Sohn KH, et al. Korean J Intern Med. 2019; 34(6): 1363-71.
- 7) Birring SS, et al. Curr Med Res Opin. 2021; 37(12): 2175-84. 【利益相反】本研究はMSD社の出資により実施され、著者のうち1名が同社の社員である
- 8) McGarvey LP, et al. Curr Med Res Opin. 2023; 39: 1717-28. 【利益相反】本研究はMSD社の出資により実施され、著者のうち1名が同社の社員である
CONTENTS 慢性咳嗽コンテンツ
2024年3月作成
総合監修
主任教授
1990年3月京都大学医学部卒業、同年6月神戸市立中央市民病院勤務(救急部チーフ、呼吸器内科専攻)。99年3月京都大学大学院医学研究科博士課程(呼吸器感染症)卒業、2002年6月京都大学呼吸器内科 助手(現称助教)、18年6月京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学 准教授、21年4月近畿大学医学部呼吸器・アレルギー内科学教室 主任教授、現在に至る。22年10月近畿大学病院 副病院長(兼任)。